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アンナ・カレーニナを観てきた。

      2015/08/29

2013年公開アンナ・カレーニナ キーラ・ナイトレイ主演

キーラ・ナイトレイが主演の映画「アンナ・カレーニナ」が公開されていたので観てきました。
ネタバレをものすごいしているので、ネタバレがNGな方はこのサイトを閉じてください。

なお、冒頭の画像はパンフレットからです。


とりあえず、感想としては、特に初っ端~中盤あたりまで、とてもテンポがよい。
2013年 アンナ・カレーニナ キーラ・ナイトレイ主演
基本的に劇場での演劇という体裁で、ストーリーが始まります。
舞台の上でセットを変えながら話を進展させるだけではなく、時に役者が舞台裏を移動しながら次のシーンへスムーズに移ったりと、本当に小気味よいテンポの展開です。ぶっちゃけると、アンナ・カレーニナはだいたい誰もが知ってるストーリーで、中盤は割とつまらない上に、映像化の肝はアンナの最後をどのように表現するかだとも思うので、ダラダラとだれてしまう初っ端をこの形にしたのは、すごいと思います。

あとは、ところどころのシーンでメインキャラたちを強調するために使われた、パントマイム。周囲の人たちがパントマイム状態でぴたりと止まり、たとえばヒロインよりも背後に回ると動き出したり、あるいは動かないままだったり。この演出は映画ではなく舞台的な感じがしました。まあ、たまに揺れてる人もいたけれど。

このあたりの演出的な部分は、とても魅せる映画だったと思います。

役者について。
以下、画像はすべて下記動画より拝借しました。

アンナ・カレーニナ役、キーラ・ナイトレイ。

笑うととてもチャーミングな女性だと思います。何度か青年将校とベッドインしているシーンはありますが、特に印象的なのは「人殺し(murder)」と何度も囁く場面。おっぱいぽろりは一切ありませんが、それ以上の色気はあるように思います。あと、キーラ・ナイトレイはものそい真面目な人なんだろうなと思ったりする。

ヴロンスキー役、アーロン・テイラー=ジョンソン
2013年公開 アンナ・カレーニナ ヴロンスキー役 アーロン・テイラー=ジョンソン
役作りのためになんかこんな雰囲気なのかなと思ったら、Wikipediaの写真を見て意外に素なのか?と思ってしまいました。嫌味もなく、アクも強くなく、身勝手で、直情的で、我慢が利かず、短絡的でノープラン・ノーフューチャーな青年将校ヴロンスキーをしっかりと演じているような気がします。

カレーニン役、ジュード・ロウ
2013年公開 アンナ・カレーニナ カレーニン役 ジュード・ロウ
この人は演技が深いなと思います。ストーリーのテンポ的に割と葛藤が削減されていたので、微妙に苦悩しながらアンナを赦しちゃう人に成り果てかけていました。でもぎりぎり踏みとどまったのはやっぱりこの俳優さんの演技力なんだろうと思います。赦す、という結論に至るまでの、そして赦した後のすべてが、カレーニンのアンナへの愛と覚悟を示していたのだろうと思います。

ちょっと閑話的に。メインキャラではないのですが、
ヴロンスキー伯爵夫人、つまりヴロンスキーの母親役、オリヴィア・ウィリアムズ
2013年公開 アンナ・カレーニナ ヴロンスキー伯爵夫人役 オリヴィア・ウィリアムズ
この女優さん、気品溢れる感じの演技が本当によく似合います。個人的にファンです。出てるの知らなかった。

アンナ・カレーニナで幸せな家庭を持つほうのカップル。
リョーヴィン役、ドーナル・グリーソン
2013年公開 アンナ・カレーニナ リョーヴィン役 ドーナル・グリーソン
朴訥で悩める青年の雰囲気をしっかりと演じていたと思います。ハリーポッターに出てましたっけ。

キティ役、アリシア・ヴィキャンデル
2013年公開 アンナ・カレーニナ キティ役 アリシア・ヴィキャンデル
かわいらしいお嬢さん、という言葉がぴったり。
スウェーデンの女優さんなんですね。最後の方、リョーヴィンの家に嫁いでからは芯が強い女性としての演技もありますが、中盤までアンナの当て馬的存在なので、もう少し他の映画でじっくり演技ができればいいかもしれないな、と思います。

俳優さんたちの演技はよく光っていたと思います。
キーラ・ナイトレイはドレスがやっぱり似合うなと思ったし、家でDVD待ってもいいけども、たまには映画館でみるのはいいものです。
またなにか、よい映画があれば見に行こう。
では。

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