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ゼロ・グラビティを観てきた。

      2015/08/30

映画「ゼロ・グラビティ」

ゼロ・グラビティをIMAX 3Dで観てきました。
もうすぐ公開終了になっちゃいそうな映画です。
もうすぐ終わるぞ~!IMAX 3Dの映画館に急いで行くんだ!!!

ネタバレ記事です。
ネタバレが嫌な方は観てはいけません。


今回、画像はすべて公式動画からお借りしました。

こちら、予告編。

アフィリエイトシールドも宇宙空間では薄いので、まずはどうでもいい話をして、さらにネタバレにならない範囲の感想を書きます。アフィリエイト以降はネタバレが入るので、ネタバレが嫌な人はその先は読んではいけないです。

まず、ジャンル。これは密室サスペンスであり、軽くホラーであり、パニックムービーであり、そして宇宙映画です。ストーリーそのものはあんまり深くなりすぎず、ストーリーを添えられつつ宇宙空間での楽しさと怖さを体験できるバランスのよい造りになっています。
そして、IMAX 3Dがよく堪能できる映画です。これはIMAX 3Dでよかった。これはIMAX 3Dで観なくてはならぬ。そういうレベルです。できるだけ綺麗で、できるだけ大きな映像を楽しむべき。しかも3Dで。
というわけで、脈絡もなくIMAX 3Dのイントロ動画を貼ってみます。

出演者はだいたいサンドラ・ブロック(Sandra Bullock)とジョージ・クルーニー(George Clooney)だけです。
というか、ERオーシャンズ何某も観ていない私個人としては、ジョージ・クルーニーは何気にピースメーカー以来な気がします。また軍人でまた綺麗なおねーちゃん連れてますか。ピースメーカーの時は、感動するべきと思われるラストシーンで「いいからさっさと救急車に乗れよ」と思ってすみませんでした。
今回もクルーニーさんはよい人です。とても。
サンドラ・ブロックさんは、今まで出演作を観たことなかった。しかし東日本大震災の時に真っ先に寄付してくださった記事と、ラジー賞授賞式に現れたのだけは知っています。美人さんです。今回、とてもいい演技していると思います。

少し話が逸れました。
話を戻しますが、この映画は3D映像と映画館の音響を効果的に使っていました。映像は思わずちょっと体が動いてしまうくらいの立体感はありましたし、音楽も緊迫感を演出するのによい味を出していました。(個人的にはもう少し宇宙空間の無音部分が多くてもよかったなと思いますが)最近は、家でカウチポテトしつつ見てもいいなという作品も多い中、久しぶりに「映画館の本領発揮」と言える映画だったように思います。素直に賞賛です。
上映時間は1時間と45分、だいたい2時間弱ですが、短くも長くも感じませんでした。途中、少しだけダレる感じのシーンはありましたが、ストーリーのテンポもよく、飽きもこないいい運びかただったと思います。

全体見終わって思ったこと。上手いなと感じたのは、宇宙空間という何もない風景の中で人や物の大小を表現の手段として使っていたことです。スピード感の演出や、広大な宇宙の演出、そして孤独感の演出に上手に使われていたと思います。陰影もなく、比較する周辺風景も建造物もほとんどない宇宙空間で、人がいかに小さなものなのかが伝わるように映像を作るのは多分ものすごく難しいのではないかなと。
映画「ゼロ・グラビティ」
空に浮かぶ月と地表に近い月を実際には同じ大きさなのに同じには思えないように、何もない空間ではスケールを上手に捕らえられないのが人の認識力です。その力を上手に使ってスピード感や迫力を出しているのは上手いなと素直に思いますし、宇宙空間に浮かぶ数少ない人口の建造物、衛星やステーションの大きさを認識させて、人の小ささと宇宙の広さを知らせるのも上手いと思う。その中で、3Dも実に効果的に使っているのがニクイ演出なと思いました。
そしてもうひとつ知ったのは、冒頭から背景にはほっとんど地球が映っているわけですが、ものすごい宇宙は広く地球は大きいことはもちろんわかりますが、地球表面をどーんと出してしまうと、大きすぎて物のサイズ認識の助けにはならないのだなということ。もちろん地球は効果的に画面上で使われていますが、「ここは宇宙である」という意味以外での認識の助けとしては期待されてはいなかっただろなと。

さて、ここ以降はネタバレのお知らせです。

ネタバレNGな皆さんとは、すばらしい女優であるサンドラ・ブロックさんが栄えあるゴールデンラズベリー賞を受賞された時のスピーチ動画を見ながらここでお別れをしたいと思います。

ちなみに「映画ちゃんと観てないでしょ、観てたら私が受賞するはずないもの。」と、受賞作のDVDを台車に乗せて持参しています。

そしてアフィリエイトシールドです。

では、ネタバレ。

あらすじは、ハッブル宇宙望遠鏡を直すためにミッションを遂行していた宇宙飛行士たちが、ロシアの衛星爆破によって発生した衛星の破片による災害に巻き込まれ、地球に帰還するために様々な困難に立ち向かっていくというものです。

災害は、ロシアの衛星爆破で発生したスペースデブリにより、他の衛星やステーションが次々と連鎖的に被害にあって壊滅していくというもの。結構絶望的な状況です。彼らが修理していたハッブル宇宙望遠鏡も、修理のために乗ってきたシャトルもデブリに壊されます。
映画「ゼロ・グラビティ」

主人公はヒロイン、ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)。そしてミッションの責任者マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。だいたいこの2人が主な登場人物で、後はボイスだけの出演に近い状態です。コワルスキーはライアンを助けるために途中で舞台から退場します。数々の困難を潜り抜けるため、ほぼライアン(息子が欲しかった両親に男名をつけられた女性博士)が孤軍奮闘するシナリオになっています。
映画「ゼロ・グラビティ」
スペースデブリが来襲するくだりは、とても迫力があります。3Dを満喫できるし、思わずゴミをよけるために体が動きそうになる勢いです。この来襲によって、3人いたミッション担当者の1人がデブリの直撃を受けて死亡、ライアンは宇宙に放り出され、コワルスキーがなんとか助け、しかしシャトルは壊滅、乗組員もすべて死亡という二人きりの状況になります。

おまけにデブリが次々と衛星を壊したために地上との通信も不能な状態に。二人は地球に帰還するためにISSへ向かおうとしますが、コワルスキーが背中に積んだ軟着陸用のジェットの燃料もぎりぎり。
そしてISSになんとか到着したものの、衝撃で宇宙に放り出されそうになったコワルスキー。ライアンが助けようと一生懸命になりますが、ライアンと共倒れになってしまうと考えたコワルスキーは自らライアンにつかんでもらったベルトを手放し、宇宙で永遠に彷徨うことに。
映画「ゼロ・グラビティ」
本当はちょっぴり、ライアンが軽く引っ張れば助かるのでは?と思わなかったこともないですが、ここはジョージ・クルーニー、男をみせる場面ですから、神妙に見守ることにします。いい人だった。

その後、紆余曲折、困難や絶望もあったりしつつライアンは孤軍奮闘地球を目指すことになるわけですが、途中、宇宙服を脱ぐと
映画「ゼロ・グラビティ」
スタイルいいなーと思うと同時にタンクトップとスパッツのみとはこれいかにと思ってしまったり。なお、最初に宇宙服を脱いだシーンはとても背景を含めて印象的で、監督はこのシーンを取るためにこの映画を撮ったんではないかと思ってしまうほどです。
映画「ゼロ・グラビティ」

その後、色々あってISSにあったソ連のソユーズを使ってみたり、だめだから中国の宇宙ステーション「天宮(ティアンゴン)」に行ってみたりするわけですが、思ったことをつらつらと。
・とりあえず、お手軽に他のステーションを発見したり行けたりするのはちょっとアレですけど、宇宙空間IMAX 3Dを楽しみたいのであんまり小難しくされても困るっちゃ困るから、ご都合主義は歓迎しようかなーと思った。

・それぞれのステーション内に入った後、やたらめったらライアンの周りをペンがふよふよ1本浮いている。ずっと浮いている。何か活躍するのか?このペン。と思ったけど、特に浮いているだけだった。英語系でもいいからで何かペンについて情報ないかなーと思ったら、2001年宇宙の旅リスペクトなのかもしれないというご意見が英語の個人の映画感想サイトにあった。ああ。

・黙認したけど、帰還用のソユーズのパラシュートがISSにひっかかってる件、空気もないのになんで広がったし。
映画「ゼロ・グラビティ」

・中国のステーションに卓球のラケットが。むしろ卓球のラケットひとつで中国のステーションだと主張するのはさすがにちょっとアレではないだろうか。

・どのステーションも無人になっちゃってるほど悲惨な状態なのに、ばっちり空気は漏れていない。むしろ火事になる勢い。というか流石に誰もいない、脱出もしていない、しかしステーションは破裂してない、というのはちょっと設定としては難しい気がした。あと、ひとり船内はライブ・ア・ライブのSF編をちょっと思い出した。
映画「ゼロ・グラビティ」

・ライアンさんが遠吠えを始めて、しかもしばらくやめなかった時はどうしようかなぁと少し思った。

・デブリが一周回ってくるならコワルスキーも回ってきてもいいんじゃないだろうか。もういっそのこと。

・落下し始めている宇宙ステーションに飛び乗るってのはちょっと流石に無理あるんではないかなーと思った。さらに帰還用宇宙船が大気圏突入後に窓が弾け飛んだけど特に問題がないあたり、それもどうかと思った。

・で、結局毛深い何かとはなんだったのか。

こんな具合に突っ込みどころは多いですが、しかし久しぶりに見ごたえのある映画だったのは間違いありません。映画館に行ってよかったなと思える映画でした。

ではでは。

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