とても古いガラスペン
2015/08/30
ちょっと前に愛知県岡崎市にあるペンズ・アレイ・タケウチというお名前の文房具屋さんに行ってきたわけですが、そこでドローイングインクを大人買いしたのと一緒に、古いガラスペンを購入したのです。
どれくらい古いかというと、
これっくらい古い。
調べてもさっぱり情報が出てこない、昔の会社の制作したガラスペンのようです。(会社名で検索をすると、やっぱり「古いガラスペン買いました、会社名は調べましたがわかりません」っていう記事がたくさんヒットするので、敢えて文字で会社名をおこさないで置きます。
ぐるぐるペンを回しながら写真を撮ってみました。
で、ガラスペンってどんな歴史なん?と調べてみたのですが、これが元祖が「佐々木商店」であること以外、詳細にはほとんどわからない状態。Wikipediaも、佐々木商店の佐々木定次郎さんの技術を受け継ぐ「佐瀬工業所」さんのサイトの説明をまる写しって感じです。多分、日用の文房具としてさっと普及してしまったので、いろんな会社がたくさん作って、いろんな会社がやめていって…そんな流れなのかもしれません。一応、こういうものって海外に好事家がいる場合も多いので、イギリスとかのGoogleで「japanese glass dip pen」とか調べてみたんですが、コレといった情報が出てこないんですよね。「japanese bamboo dip pen」とかいうおかしなモノは見つけたのですが。(おかしいけど欲しい気が一瞬した。)しかしながら、佐々木商店さんが元祖というのは、国会図書館の古い官報からも伺い知ることはできます。(最終ページに佐々木商店さんの広告が出稿されています。)
で、そんなたくさん作られたかもしれないガラスペンのうちの一本、「アオイガラスペン」。(そう言えば、最近「アオイホノオ」をKindleで読みました。全然関係ありませんが。)せっかくなのでちゃんと試し書きをしてみることにしました。
インクはプラチナのブラック、紙はペンアンドメッセージさんの試筆紙です。
インクがあまり長続きしないのは大きさ的にやむを得ないですが、線の太さはもう少し安定してて欲しかったな。書いているうちに、そう言えば大昔にガラスペンのことを美術の時間に聞いたような記憶がよみがえってきました。細く安定した字や線が引けるとか聞いたような気がする。あと、3行目で早々に菅清風さんのガラスペンに切り替えてしまって、こうしてみると自分に何も根気がないようにも思えてくる。ガラスペンは、書き始めるとついインクが切れるまで何かを書き続けたくなります。
というわけで、ぼんやりとしたガラスペンレビューでした。ペンズ・アレイ・タケウチさんには、またそのうち行こうと思います。