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王家に捧ぐ歌(2015年宙組)

      2015/08/30

宝塚2015宙組「王家に捧ぐ歌」

宙組の宝塚大劇場公演「王家に捧ぐ歌」を観劇してきました。
ツヨスゴレポート。


今回は新しくトップに就任された朝夏(あさか)まなとさんのお披露目公演です。トップ娘役は引き続き実咲(みさき)凜音(りおん)さん。

王家に捧ぐ歌は12年ぶりの再演で、オペラ「アイーダ」を原作としています。オペラ「アイーダ」はヴェルディが作曲していまして、なかなかよい曲です。ヴェルディの「運命の力」序曲は好きです。
あらすじ的には、エジプトの若き将軍ラダメスが奴隷となってしまった敵国エチオピアの王女アイーダに惚れまくってファラオの娘の求愛もガン無視して駆け落ちしようとする話です。

というわけで、観劇の感想。
ちょっとアレは置いておきます。

とりあえず凰稀かなめさんご引退後も引き続きトップ娘役をされている実咲凜音さん、細い。めっちゃ細い。他の娘役さんより細い。細い。すごいです。どうなっとるんだ。
朝夏まなとさんとは息も合っていて、朝夏まなとさんがそもそも演技も歌も安定しているので、この二人だととても落ち着いて観劇することができました。朝夏まなとさん、ぜひ長く就任し続けて欲しいですね。

そして、脇を固める方々もこれまた素晴らしく安定していました。アムネリス役(ファラオの娘)の伶美うららさん、素晴らしかった。賞賛です。歌も素晴らしければ、脚本のせいもあって舞台上でただ一人徹頭徹尾「正しいふるまいをし続ける方」として君臨されていました。
あとはウバルド役(アイーダの兄)の真風涼帆もなかなかよい存在感でしたね。脚本の都合上悪い顔しか始終してないわけですが、イケメンでしたよ、多分一番引き締まった顔をしていなさった。
エチオピア王、つまりアイーダの父親役の一樹千尋さんはもうさ、声が男声ですよ。あの方はすごい。あと、ファラオがめっちゃファラオでした。ファラオ役の箙(えびら)かおるさん。普通に舞台上で動いていらっしゃったはずなのに、なぜか正面顔しか記憶にないのはファラオだからだと思います。脚本の事情により上からブランコで降りて来た時はなんでエジプトにトーテムポールが降ってくるんだよってちょっと思いました。

なお、組長の寿つかささんは神官長していました。スシンカンです。途中、女の子はべらせてダブルピースしていた気がしますが、多分神官長みたいなお立場の人がそんなことをするはずはありません。気のせいでしょう。

ストーリー自体は悲恋物で、演技も歌もダンスも素晴らしいまま舞台が進行していったのですが、そんな舞台上に全てを吹き飛ばす爆弾が投下されました。

そう、スゴツヨです。

おいこら木村信司。
話が全部スゴツヨに持ってかれました。
しかも、ショーで実咲凜音さんがスゴツヨリプライズ(その2)しました。ふんだんにお色気たっぷりにため息混じりにしっとりと歌ってました。ちょっとばかりエジプト本気ですごい強いかもしれないって思ってしまったけど、よく考えたら実咲凜音さんエチオピアの王女じゃん。おいこら木村信司。

中毒性があります、スゴツヨ。

スゴツヨソングに笑いをこらえていたら第一部が終了し、スゴツヨスゴツヨと頭の中で消化しつつ幕間を過ごし、第二部の頭で再びよくわからんスゴツヨリプライズ(その1)を披露されて、割とその後はファラオが降ってきたり、親友があっという間にラダメスをさっくり切り捨てていたり、エチオピア王がどう見ても男性にしか見えないよすげぇと思ったり、よくよく考えなくてもファラオの娘が一番まともだよなとやっぱり思ってみたり、じゃあ逆に誰がまともじゃないのかって言えば、脚本家だよと思ったり。終わってみたら、結構いい歌がたくさんあったはずなのに頭の中では壁画風ダンスでスゴツヨスゴツヨだし、トップ二人の迫真の演技でラストなんか割と周囲の席の皆さんはすすり泣きしてるんですけど、もうスゴツヨがぶり返してくるっていう。

そんな感じでした。DVD買ってしまいそうだ。

というわけで、感想は以上ですが、以下オマケ。
台湾公演のポスターが貼ってあったので写真撮りました。
台湾公演ポスター(2015花組)
クリックで大きな画像です。

花組主席明星 明日海里奥・花組主席娘役 花乃瑪麗亞
…うん、読める。

菲爾遜興瑪麗安托瓦内特篇
文字化けかヤンキーかどっちかですね。
菲爾遜興(フェルゼン)瑪麗安托瓦内特(マリーアントワネット)なのだと思いますが、そうするとあれですね、花乃さんのお名前はこれにひっかけてあるってことですかね。ははは。

ではでは。

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