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三菱東京UFJ銀行の貨幣資料館へ行ってみた。

      2015/08/30

三菱東京UFJ銀行貨幣資料館

三菱東京UFJ銀行の貨幣資料館へ行ってきました。
感想記事です。


まず、場所はこんな感じです。

大きな地図で見る

結構不便な場所です。
最寄としてバスはあるけど、名古屋の市営バスは正直便利とは言い難い。仮に名古屋駅から行くとしたら、
1.名古屋駅を高島屋方向(桜通口)から出て、目の前の大きな道を渡ったバス亭(2番乗り場)から基幹2光ヶ丘・猪高車庫行のバスに乗って「赤塚白壁」というバス亭で降りるか、
2.もしくは名古屋駅を高島屋方向(桜通口)から出て、そのまま左に歩いていったバス亭(9番乗り場)から幹名駅1白壁経由大曽根行のバスに乗って「赤塚」という駅で降りる
・・・のが、一番貨幣資料館に近い場所に降り立つ方法です。
どちらも1時間に3~5本程度は走ってます。

もし地下鉄なら、名古屋駅から桜通線に乗って高岳(たかおか)で降りて2番出口を出てまっすぐ、大きな交差点(片道4、5車線もある国道19号とぶつかります)で左折して真っ直ぐ。多分だけど15分くらいは歩くような気がします。

こんな場所にぽつねんとあるので、正直なところ絶対に節税のための施設だと思っていました。というか今でもちょっぴり思っています。

しかしながら、見学してみたところ、まあスペースはそんなに広くないですが、思いのほかちゃんと貨幣の資料が豊富に揃っています。日本の初期~江戸時代、近代はもとより、外国の貨幣もある程度揃った、見ごたえのあるラインナップ。
入館料無料でこれはよい展示、と思わせる程度の内容です。

写真は撮影しなかったので、文字だけでどれだけ伝えられるかわかりませんが、時代別に貨幣が陳列・展示されています。それぞれの時代背景と作成された当時の背景や世相が簡潔に説明されているので、知識が増えること請け合い。
また、貨幣・紙幣だけではなく石版や木版、はては大昔の鋳造(流し込み)に使った道具、そして流し込んだままの状態で取り出された「金のなる木」(いわゆる植木ではなくこういうもの)も展示されていて、物によっては職人技を感じることも。大判の使用目的や、私が個人的に思っていた「大判に書かれた墨書きは消えないのか」という謎もここで回答を得ることができました。(やっぱり消えちゃうので普段は布や紙で包んで大切に保管していたようです。うん。そりゃそうだよね。)

また、大量ではありませんが、偽札の展示もされていました。偽札の印刷にも歴史あり。ちなみに現代の紙幣は偽札防止のためにふんだんに特殊印刷が施されていて、例えばお札に押されているはんこ例えば肖像側の「総裁之印」のはんこは特殊インキなので紫外線に当てるとオレンジっぽく発行するとか、そりゃあもう細かい文字でお札の色んなところにNIPPON GINKOと印刷されているとか、まあいまさら書くほどでもない有名な話なのでしょうが、それも実際に目で見て確かめることができたりします。実物を見ると「おー」と思いますよ。

それから、エラー紙幣・貨幣も展示されていました。マニアの皆さんに高額取引されると噂のエラー紙幣・貨幣。きちんと切れていない「福耳付」やら、表に裏の模様が印刷されちゃってるものとか。もちろん、穴の位置がずれちゃった50円玉もありました。

外国の紙幣・貨幣で面白いものと言えば、インフレ時に発行された紙幣でしょうか。ゼロが馬鹿みたいについているのを見ると、何か笑いたい気持ちになってきます。こどもが「一兆億万円」とか言っちゃうあの感じを、国を挙げて真面目に(というか必死に)やっていたのかなと、そんな風に思ってしまいます。あとはローマ時代の貨幣も。綺麗に丸くない貨幣は、大昔は貨幣そのものではなく金属にこそ価値があった、ということを示しているのだと思ってみたり。(まあ江戸時代などでも大体金属価値と貨幣価値は連動するものなのでしょうが。)

最後に、ほんの少しだけある体験コーナー。千両箱(確か15kgくらい?)と1億円分の札束っぽい紙束(確か10kgくらい?)を試しに持てます。まあ1億円は持ってみるとちょっぴり空しい気持ちになりますが、千両箱はずっしりと重さがわかって、これを片手で担いでひょいひょい逃げるのは無理だなと思います。ねずみ小僧とか。がんばれゴエモンとか。

全部の展示を見ても、一時間もあれば余裕、お釣りがくるくらいでしょうか。
手軽に見られて、それなりに楽しめる、良い施設だと思います。

割と前々から一度行ってみたいと思っていた場所なので、行ってみて予想以上に楽しめました。交通的には不便な場所ですが、一見の価値はあるかと。

ではでは。

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